2009年10月27日

「沈まぬ太陽」で渡辺謙と三浦友和がいい味を出していた

いま話題の「沈まぬ太陽」を観てきた。
最初は日航の労働組合賛歌の映画かと思えるほど、労組の活動を美化していた。
労使交渉の中で年末手当の4.5ケ月分要求にはビックリ。
日航の常識は世の非常識であることがわかる映画であったことは確かである。

山崎豊子の700万部超の国民的大ベストセラー「沈まぬ太陽」が発刊から10年を経て初の映像化されたもので、労組委員長の立場から書かれており、経営者側、日航利権にムシャブリついていた族議員からしたら、これは許せない小説である。
労働組合賛歌編を除けば、叩かれてもたたかれても自分の信念を曲げず家族のため、自分のプライドのため、労組委員長時代を過ちとは認めない「不屈の精神」には共感を覚える。

時代は日本が世界の経済大国へと上りつめていく時代、巨大組織に成長する日航の輝かしい未来と闇の世界でのオリが積み重なり、政・官がナショナル・フラッグである日航を蝕んでいく姿を象徴的に描いている。

権力側に取り込まれ出世街道をひた走る元労組副委員長であった行天(三浦友和)とあまりにも強烈な個性と統率力を有し、良く言えば頑な、悪く言えば融通の利かない元労組委員長の恩地(渡辺謙)が巨大組織に翻弄され、「苦悩」と「葛藤」に中でもがき続ける姿は物語として見る人々をひきつける。

3時間余りの長編であったが、観るものを飽きさせなかったのも事実である。
ただこの映画は労働者側の視点で見ており、経営者側の意見を代弁していないというところを心にとめ置いて欲しい。
この時期の中曽根康弘首相が財界人を抜擢し、最後まで応援すると言っておきながら、風見鶏よろしく都合が悪くなったら平気で切り捨てる政治家の厭らしさを演じていたのが印象的であった。

いま日航が会社再建で世間の注目を浴びている。
これと重ね合わせてみると違った目で見ることができるかもしれない。

民主党政権になって労組出身閣僚が7人、旧社会党・社民党出身が4人もいる
形なき社会党政権ともいえる民主党政権の応援歌のような気がして、いまひとつすっきりしない映画であったと感じるのは私だけですかな・・・。

沈まぬ太陽.jpg
posted by 木漏れ日 at 10:53| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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沈まぬ太陽
Excerpt: 新作映画『沈まぬ太陽』を観て来ました。 3時間22分の超大作なので、途中でインターミッション(休憩)が入りましたよ…。 トイレが近い私にとっては大助かりでした。 ε- (´ー`*) 原作者は..
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